2人目を出産するにあたり、心配事の1つに、上の子の赤ちゃん返りを挙げる方も多いのではないでしょうか。
我が家の場合、約4年間、私たち親、祖父母、その他親戚の愛情を独り占めしてきた長女のことが、本当に心配でした。
今までライバルというライバルがいない中で、愛情たっぷりにすくすく育ってきた可愛い長女。
妊娠して以来、つわりで苦しむ私や、日に日に大きくなっていく私(母)のおなかを見て、赤ちゃんがいる、ということは一応認識しているようですが、赤ちゃんが加わる生活については、当然ながら、イマイチ理解できていない様子でした。
本記事では、これから2人目を出産する方にとって、少しでも参考になればということで、2人目出産前に、私たち親が長女に伝えていたこと、実際の長女の赤ちゃん返りの内容とそれに対する対応、そして現状についてご紹介します。
妊娠中に長女に伝えていたこと
2人目が産まれて、自分への愛情がなくなったんじゃないか・・・そんな思いを絶対に長女にはさせたくなくて、以下のことを繰り返し寝る前に伝えていました。
- 赤ちゃんが産まれても、ママもパパも長女のことが大好きだということ
- 赤ちゃんが産まれたら、どうしても赤ちゃんのお世話を優先しないといけないときがあること
- もし寂しさを感じることがあったら、寂しいと言って欲しいこと
- 赤ちゃんが我が家に来たら、最初は我慢することも増えると思うけど、きっと楽しい生活になること
毎日毎日、本当に繰り返し伝えることで、長女も内心葛藤はあったかと思いますが、「赤ちゃんが産まれたら一緒にお風呂入りたい」「赤ちゃん、早く産まれて欲しいね」と言ってくれることが増えてきました。
それでもいざ産まれると・・・
産まれたのが夕方16時過ぎだったので、それまで私の両親と家で待機していた長女も、出産後すぐに病院に来てくれました。(まぁ私の親が連れてきただけなのですが・・・)
赤ちゃんを見て、「かわいい」と頭をなでなで。
ただ、赤ちゃんへの興味は一瞬で終了。
そのあとは、病院という普段見ない環境への興味の方が勝ったようで、分娩室内をうろちょろしていました。
私と赤ちゃんの入院中は、毎日お見舞いに来てくれるものの、赤ちゃんの方はあまり見ようとせず。
「まだママ帰ってこないの?ママと一緒に帰りたい」とそればかりでした。
まだ赤ちゃんの存在を受け入れきれてはないんだろうなと思い、無理やり赤ちゃんの方へ行かせるようなことはせず、長女が来ている間は、私も赤ちゃんとのスキンシップは控え、ひたすら長女を愛でる時間にしました。
退院後、ついに始まった赤ちゃん返り
5泊6日の入院生活を経て、赤ちゃんと共に無事退院。
久々に家族全員で寝られる!と喜んでいた長女でしたが、ここで悲しい現実。
夜中の授乳や、夜泣きもあるかもしれないということで、赤ちゃんと、ママとパパのどちらかはリビングで寝ることになっていたのです。
みんなで寝たいのに・・・と悲しそうでしたが、そこはどうにか納得してもらいました。
ただ、日が経つにつれ、赤ちゃんと生活するということがどういうことなのか、徐々に分かり始めた長女。
夫が3か月育休をとっていたので、基本どちらかは長女の相手をするようにしていたのですが、それでも今までとは全く違います。
全愛情が自分に向いていたのに、それが違う方にも向いている。
今までは自分の要求がすぐ通っていたのに、ちょっと待ってと言われることが増えてきた。
急激な環境の変化に、長女が戸惑うのも当然のこと。
絵にかいたような赤ちゃん返りがスタートしました。
具体的には、
- 赤ちゃんを抱っこしていると、自分も抱っこしてほしいと言い出す
- 赤ちゃんにミルクをあげていると、自分もミルクが欲しい、哺乳瓶で飲みたいと言い出す
- 赤ちゃんにミルクをあげていると、ジュース飲みたいと言い出す
- ご飯を食べさせてと言ってくる
- 「きつい」と言って寝転んだり、「ここが痛い」と手や足を見せてきたりする
こんな行動が目立ち始めました。
私たち親は、妊娠中から、夫と、もし長女が赤ちゃん返りを始めたら、こうしようと決めていたことがあります。
それは、とにかく受け止めること、否定しないこと。
シンプルですが、それだけです。
これは、正直大人1人だとなかなか難しいことだと思います。
どうしたって赤ちゃんのお世話を優先せざると得ないときがあり、そのときに大人1人だと、上の子はどうしても放置状態になってしまいます。
私が夫の育休を切望したのは、そんな状況を避けるためでした。
夫は3か月育休を取得しましたが、普段は深夜まで働き、早朝に出ていく、なかなかのブラックな環境で働いているので、上司の説得も大変だったようです。
「せめて2か月にしないか。本当に3か月も必要なのか。」
そう言う上司をなんとか説き伏せて、無事希望通り3か月取得してくれた夫には、感謝しかありません。
その辺の話は、いつか別記事に書こうと思います。
赤ちゃん返りへの対応
ここからは、長女の赤ちゃん返りに対する、具体的な私たち親の対応を、ご参考までにご紹介します。
※これが正解!というわけではありません。各家庭それぞれのやり方があると思っています。
抱っこへの対応
長女が「抱っこして」と言ってきたら、必ず抱っこしていました。
もし私と夫、どちらかが手を離せない状態で、どちらかが赤ちゃんを抱っこしていたとしても、赤ちゃんの泣きが、ただのかまって泣きであれば、赤ちゃんを置いて、長女を抱っこしました。
そして、長女が、「もう赤ちゃん抱っこしていいよ」と言うまでおろしませんでした。
(大体いつも10分~20分は抱っこしていたと思います。)
赤ちゃんを隣で泣かせながら抱っこしていると、これいつまで抱っこしていればいいのかな・・・赤ちゃんしんどくないかな・・・と当然心配になりますが、ここは忍耐。
しばらく抱っこしていると、満足する時が来て、赤ちゃんへバトンタッチしても良いという気持ちになるようで、いつも長女から、「おろしていいよ」という言葉を貰っていました。
そのあとは赤ちゃんの番です。
よく下の子が産まれたら上の子優先と言いますが、親にとってはどちらも大事な我が子。
優先なだけであって、下の子をないがしろにしろという意味ではないので、長女が満足したあとは、赤ちゃんももちろんたっぷり抱っこしていました!
授乳中の対応
ミルク中の要求には少し困りました。
ミルクをあげているときは、基本手が離せません。
途中でミルクをやめてしまうと、赤ちゃんが次本当に飲んでくれるか、確証がないので、飲み切るまでは相手をすることが難しいのです。
実際うちの子は、一度哺乳瓶を外すと、よほどお腹がすいてない限り、もう次の授乳時間まで再度飲むことはありませんでした。
もうこればかりは根気強く説明するしかありません。
「ミルク中は手が離せないよ。でも終わったらすぐに用意するからね」
今はできないということをしっかり伝え、終わったら忘れずに要求に応える、ということを徹底しました。
哺乳瓶で飲みたいと言われたときは、哺乳瓶に牛乳を入れて渡しました。
すると、何度か繰り返す内に満足したのか、哺乳瓶で飲みたいということはなくなりました。
ただ、赤ちゃんが飲んでいる姿を見ると、単純に自分も喉が渇くのか、飲み物への要求は続いていたので、ミルクの前に水筒などに飲み物を準備して、欲しいと言われたときに、長女が自分でも飲めるような環境にしました。
ご飯食べさせてへの対応
これについては、食事時間の半分ぐらいは食べさせてあげ、あとは自分でも頑張ってみてというスタイルでした。
なぜかと言うと、スプーンもフォークもお箸も、使えば使うほど上手になるので、これについては全部食べさせてあげるのは、長女の成長を妨げることに繋がるのではないかという懸念があったためです。
ただ、保育園ではきちんと自分で食べているということだったので、そこまで心配するようなことでもなかったかなとも思います。
あとは単純に私も自分のご飯に集中したかったので、そこは少し母業を一時お休みし、自分を優先させてもらいました。
すべてを子どもたちのために、というのも素敵ですが、やはり自分を大事にしないと子どもたちに対する態度に余裕がなくなってしまうので、頑張りすぎないことを意識していました。
「きつい」「痛い」への対応
かまってほしいだけの仮病もあったかもしれませんが、まずは信じて、「どうきついの?」「どこが痛いの?」と確認するようにしていました。
「きつい」と言ってきたときは、本当に疲れていそうなときもあったので、私や夫の膝上にゴロンとさせたり、「痛い」といってきたときには、「痛いの痛いのとんでけ~!」とやってあげると、大体満足そうにしていました。
そして今現在
赤ちゃんが産まれて約4か月経ちましたが、長女の赤ちゃん返りはかなり落ち着いてきました!
最初の1か月ぐらいは、まるで赤ちゃんがいないかのように振る舞うことも多かったですが、今では、赤ちゃんが泣いていると、
「大丈夫だよ、〇〇(長女の名前)がそばにいるよ!」
とあやしてくれるまでに。
わがままはまだまだたくさんありますが、赤ちゃん返りというよりは、年相応なものな気もしています。
ただ、抱っこ要求や授乳中の構って度合は、確実に減りました。
私たちの愛情に対しての不安が、少しは減ったのかなと感じています。
そうは言っても、まだまだ4歳の小さい子ども。(最近4歳になりました)
口が達者なので、つい私も大人を相手にするがごとく喧嘩してしまうこともありますが、小さな小さな、まだまだ甘えたがりの女の子なんですよね。
最近、私たち親も、長女が赤ちゃん返りを脱しつつある状況に安堵し、前ほどは長女の要求に即応答!という感じではなくなってしまっているのが正直なところ。(夫の育休が終了したのもあります)
この文章を書きながら、長女と向き合う時間を大事にして、愛情を求めるサインを逃さないようにしなければと改めて感じています。
私たち大人は、つい「過去」と「未来」に目を向けがちです。
「あの頃の長女、かわいかったな。」
「小学生になった長女って、どんな感じかな」
そういったことを考える時間は、とても幸せな時間には違いありません。
しかし、「今」がいかに貴重な時間なのかを、普段から意識し、全集中したいなとも思うのです。
「あのときもうちょっと話を聞いてあげればよかったな。」
「あのときなんで抱きしめてあげられなかったのかな。」
そんな後悔をしない未来をつくるために、「今」子どもたちに全力で愛情を注いでいけたらなと思います。
ここまで読んでくださった方、ありがとうございました。