はじめての保育園選び。
パンフレットや口コミでは分からない「リアルな雰囲気」を知るためには、見学がいちばん大切です。
でも、いざ行ってみると「何を聞けばいいの?」「どこを見ればいいの?」と戸惑ってしまうママ・パパも多いはず。
この記事では、これまで実際に5箇所以上の保育園見学をし、現在、子どもが毎朝「早く行きたい!」とうきうきするほどベストな保育園を見つけることができたママの視点と、最新の保育業界情報をもとに、見学で押さえるべきポイントをわかりやすくまとめました。
※地域や園によって運営内容が異なる場合があります。その際は「例外もあり」とお考えください。
この記事を書いた人
だーさん
0歳&4歳姉妹を育てる傍ら、キャリアコンサルタントとしての知識と経験を蓄え中。
旧帝大卒業後、一部上場企業にて人事業務(採用や社内人材教育等)に約9年携わる。
1.見学の基本:予約から当日の流れまで
見学は、園のHPや自治体サイトで情報をチェックしたうえで、電話またはWEBから事前予約するのが一般的です。
見学できるのは、平日の午前中(9〜11時頃)など、子どもたちが活動している時間帯が多いです。
見学の基本的な流れは以下のとおりです。
- 候補の園をリストアップ
- 電話やメールで見学予約
- 当日見学(30〜60分程度)
- 質問・相談
- 帰宅後に比較・検討
※園によっては「説明会形式」「個別見学形式」など違いがあります。事前に確認しておくと安心です。
2.見学前に準備しておきたい持ち物と質問リスト
- メモ帳・ペン(質問を書き留める用)
- スマホ(撮影OKかは必ず確認)
- スリッパ(園によっては持参が必要)
- 子どものスケジュールメモ(生活リズムと照らし合わせるため)
💬質問リスト例
以下の質問を準備しておくと、園の特徴をしっかり比較できます。
- 受け入れ対象年齢と定員は?
- 開園時間と延長保育の有無・料金は?
- 慣らし保育の期間はどれぐらい?
- 外活動はあるか?(園庭での遊びや、園庭がない場合は公園や児童館に行くかなど)
- 給食やおやつはどんな内容?自園調理or外部委託?アレルギー対応は?
- 保育士さんの人数・配置は?(年齢別にどう分かれているか)
- 一日の流れ(午前〜午後)は?
- 怪我や発熱時の対応は?
- 保護者との連絡手段は?(アプリ/連絡帳/口頭など)
- 保護者会や行事(保護者参加型含む)の有無や頻度は?
- 駐輪場・駐車場は使える?
- 見学できない時間帯(例:お昼寝中)にどんな活動をしているか?
- おむつの処理方法は?(廃棄or持ち帰りなど)
質問は遠慮せず聞いてOKです。
ただし見学時間は限られているため、特に譲れないポイントを3つほど決めておくとスムーズです。
3.当日チェックすべき“雰囲気”と“環境”
パンフレットでは分からない「現場の空気感」はとても大事。
見学中は、データだけでなく子どもたちの様子と先生の関わり方をよく観察してみましょう。
- 子どもたちが楽しそうに活動しているか
- 園庭は広いか
- 保育士さんの声かけや表情が優しいか
- ケンカやトラブル事の対応が落ち着いているか
- 園内が清潔に保たれているか
- 玄関〜保育室までの動線がスムーズか
- 安全対策(角の保護、柵の設置、避難経路)
- 園児の持ち物が整理整頓されているか
- 0歳クラスや1歳クラスでは、1人ずつ丁寧に関わっているか
- 保育士の数が明らかに足りず、目が行き届いていない
- 子どもがただ座って待っている時間が長い
- 荷物やおもちゃが散乱している
- 質問しても説明が曖昧、答えが統一されていない
4.見学後の振り返り方と比較のコツ
見学後は、その日のうちに印象をメモしておくのがコツです。
時間が経つと雰囲気を忘れてしまいます。
🗒振り返りシート例
園名:______
良かった点:______
気になった点:______
子どもの反応:______
通いやすさ:◎/○/△/×
延長保育・送迎:◎/○/△/×
雰囲気・先生の印象:◎/○/△/×
複数園を見比べることで、「この園はここが良かった」「あちらは立地が便利」など、冷静に整理できます。
パンフレットだけでは分からない“相性”を大切にしましょう。
5.ママ目線で感じた「ここ大事!」ポイント
実際に複数の園と連絡をとりあったり見学に行ったりした視点から、特に気をつけてよかったと思う点をまとめました。
- 朝夕の送迎のしやすさ:駐輪場や駐車場、ベビーカー置き場は必ず確認。
- 保育士さんの目線:子ども一人ひとりに声をかけてくれているか。
- 衛生面:オムツ替えスペースやトイレの清潔さ。
- 園の柔軟さ:急な残業や発熱時にどう対応してもらえるか。
- 家庭との連携:家庭での様子をきちんと共有してくれるか。
このあたりが「預けて安心できる園」かどうかを分けるポイントです。
特に、朝夕の送迎のしやすさは、私の中ではかなり重要でした。
とある保育園は、2台しか車を停めるスペースがなく、見学に行った際、駐車待ちの車が列を成していたので、これは朝余裕がなくなりそうだと感じました。
朝必要以上に子どもを急かしたり、車の運転が雑になったりといった事態は避けたかったので、見学時にしっかり見るようにしていて良かったと思うポイントです。
また、意外と私の中で役に立った評価ポイントは、見学を申し込む際の園側の電話対応の態度です。
適当な対応をされた園は、見学に行ってもやはり冷たい印象を受けましたし、園児にも適当に接しているのではないかと懸念を持ちました。
反対に、丁寧な対応の園は、見学の際もとても印象が良かったので、途中からは電話対応の時点で見学に行くべきか行かなくてもよさそうかを見定めていました。
6.まとめ
保育園見学は、“園を選ぶため”だけでなく、“家族の生活をイメージする時間”でもあります。
先生たちの表情、子どもの笑顔、施設の雰囲気──どれも写真では伝わらないリアルな情報。
最後に大切なのは、「我が家・我が子に合っているか」という感覚です。
完璧な園を探すよりも、「ここなら安心して毎日通える」と思える場所を選ぶことが、結果的にいちばん良い選択になります。
口コミやSNSの情報も参考になりますが、最終判断は自分の目で確かめるのが一番。
見学後に「ここに通わせたい」と思える園と出会えるよう、しっかり準備して臨みましょう。
💬補足
この記事の内容は、2025年11月時点で確認できる厚生労働省の指針および複数自治体の公式サイト情報をもとに作成しています。
園の運営方針や見学受付状況は地域・時期により異なるため、詳細は必ず各園または自治体に直接お問い合わせください。

